2024/02/04 17:03
額縁の背面の詳細です。
壁にかけてしまえば見えない部分なので、全く気にしない人もいると思いますが、背面も美しく仕上がっていると、飾った絵や写真をより気分良く眺めることができると思っているので、徹底的にこだわった仕様にしています。裏板を押さえている2本のトンボは両側の先端にいくにしたがって少し厚みが薄くなっており、バネのようにしなりながらフレームの溝にはまって裏板をぴったりと固定しています。トンボの両サイドを上から押さえつけながら回転させるようにずらすことで溝からトンボを外すことができます。昔からある額縁の構造ですが、加工に手間がかかり、精度も必要なため最近はあまり見かけなくなりました。代わりに取り付けが簡単なトンボ金具を使ったものが増えましたが、Portrait Furnitureの額縁#001と#002では昔ながらのこの構造を採用しています。すっきりとした美しさもさることながら、ガタつくことなくぴったりと裏板を押さえられる気持ち良さがあるためです。

生活必需品ではない額縁だからこそ、見えない部分の気持ち良さのような感覚を大事にしています。
